<Header>
<Author: 岑參>
<Title: 胡笳歌送顏真卿使赴河隴>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 漢文無假名>
<style2: 日本漢文訓讀無假名標注>
<TranslatedTitle: 胡笳の歌、顏真卿が使して 河隴に赴くを送る。>
<BookPage: 121>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1>
<End Header>
<Poem>
君不聞胡笳聲最悲，
紫髯綠眼胡人吹。
吹之一曲猶未了，
愁殺樓蘭征戍兒。
涼秋八月蕭關道，
北風吹斷天山草。
崑崙山南月欲斜，
胡人向月吹胡笳。
胡笳怨兮將送君，
秦山遙望隴山雲。
邊城夜夜多愁夢，
向月胡笳誰喜聞。
<End Poem>
<Translation>
君はお聞きになったことはないか、あのかなしい、かなしい胡笳の聲を。あれは目の青い赤髯の胡人が吹いているのだ。 
それを吹いてまだ一曲を吹きおえるかおえないかに、樓蘭の守備兵たちに、たえがたい愁いをもよおさせる。 
涼しい秋のさなかの八月、君がこれからたどってゆかれる蕭關の道は、もう北風が 吹きすさんで、天山の草を吹いて吹いて吹きちぎり、斷蓬にして空へ舞いあげているだろう。 
崑崙山の南に月がかたむきかけるころ、胡人が月に向かって例のかなしげな胡笳を吹き鳴らすのだ。
わたしは今、胡笳のうらみをうたって君が河隴に行かれるのを送ろうとする。ここの秦山から、はるかにあちらの朧山を眺めると、茫々として何も見えず、ただ地平線 に雲がたちこめている。 
これから君が行かれるさきざき、邊境の町に泊られるときは、夜な夜なものがなし い夢を見られることだろう。 
そんなときに、かたぶく月に向かって吹き鳴らす胡笳の聲、あれを聞いてよろこぶものはまずないだろう。
<End Translation>
<Formatted Translation>
君はお聞きになったことはないか、あのかなしい、かなしい胡笳の聲を。
あれは目の青い赤髯の胡人が吹いているのだ。 
それを吹いてまだ一曲を吹きおえるかおえないかに、
樓蘭の守備兵たちに、たえがたい愁いをもよおさせる。 
涼しい秋のさなかの八月、君がこれからたどってゆかれる蕭關の道は、
もう北風が 吹きすさんで、天山の草を吹いて吹いて吹きちぎり、斷蓬にして空へ舞いあげているだろう。 
崑崙山の南に月がかたむきかけるころ、
胡人が月に向かって例のかなしげな胡笳を吹き鳴らすのだ。
わたしは今、胡笳のうらみをうたって君が河隴に行かれるのを送ろうとする。ここの秦山から、
はるかにあちらの朧山を眺めると、茫々として何も見えず、ただ地平線 に雲がたちこめている。 
これから君が行かれるさきざき、邊境の町に泊られるときは、夜な夜なものがなし い夢を見られることだろう。 
そんなときに、かたぶく月に向かって吹き鳴らす胡笳の聲、あれを聞いてよろこぶものはまずないだろう。
<End Formatted Translation>